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大震災と原発事故のこと(1)

ブログ管理人のカンノです。今回は私なりに大震災と原発事故のことを書いてみようと思います。

3月の大震災のとき、私は家族と一緒に福島市内の自宅にいました。私は在宅勤務の会社員なので、平日は一日じゅう家にいるのです。休憩するために、仕事部屋から家族のいるリビングに入ろうとしたとき、地震が起きました。当時3歳の長女はソファに座っていたので、真っ先に抱きかかえました。妻はすぐそばの棚が倒れないように押さえていて、動けないようでした。当時0歳の次女はベビーベッドに寝ていたのですが、地震の激しい揺れで前後左右にゴロゴロと転げまわっていました。私と長女のいるソファからそのベビーベッドまでは、ほんの2〜3歩なのです。しかし、その2〜3歩の移動もままならないほど、ものすごい揺れでした。少しだけ揺れがおさまった瞬間をとらえて足を踏み出し、それでも足元のうねりに翻弄されながら、やっとのことでベビーベッドから次女を抱きあげてソファに戻り、両腕に娘たちを抱きかかえ、妻の無事を確かめながら、恐ろしい数分間を過ごしました。

しかしその後には、もっと恐ろしいことが待っていました。原子力発電所の事故です。当時の私は、あまり深刻に考えていませんでした。地震直後に水道が止まり、さまざまな物資が不足している中、飲料水や食料などは1人あたりの購入点数に制限があるため、私は長女を連れて、開店前のお店の前に並んでいました。他の客の携帯にメールが入り、原発からの放射能が福島市にも流れてくるから、今すぐ避難するようにとの内容でした。なんて大げさな、と私は思いました。これがいわゆるチェーンメール、デマメールであると。しかし実際には、このとき毎時20数マイクロシーベルトという非常に高い放射線が福島市で観測されていたのです。数日後にその事実を知ったところで、後の祭りでした。

4月になると桜が咲き始めました。鬱々とした1か月を過ごした後、桜の花はいつもよりとても綺麗に見えました。福島市には、花見山という桜の名所があります。例年、日本全国から観光客が訪れて大変混雑するので、いつもは行かないのですが、今年は原発事故の影響で観光客が少ないだろうとの予想もあり、日々鬱積しているストレスを解消したいとの思いもあり、長女を連れて花見山に出かけました。もちろん長袖に長ズボン、マスク着用です。しかし予想に反して自動車が行列するほど混んでおり、少し離れた駐車場に誘導されて、子供の足では15分か20分ぐらいでしょうか、花見山に到着する前にだいぶ歩かされました。しかもこの日はとても暖かく、長袖に長ズボンにマスクを身につけている私たちは花見山に着いた時点で汗だくでした。少しぐらいなら良いだろうと思い、娘のマスクを外してやりました。滞在時間は1時間ぐらいだったと思います。美しい花々を満喫して帰宅しました。花見山は福島市の渡利地区にあります。渡利地区が福島市内でも特に放射線量が高いことを知ったのは、しばらく後のことでした。

だいぶ長くなりましたので、前半はこのぐらいにして、後半はまた後日に書きたいと思います。

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