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天野先生からの辞令「学友会連合委員長」

獨協人登場2020.01.31
天野先生からの辞令「学友会連合委員長」
横山 清祐 
初代学友会委員長
1968年経済卒
獨協大学第一期生で、学友会の設立や大学祭の立ち上げに尽力し、初代学友会委員長を務めた横山さん、入社した株式会社大丸 (現 J.フロントリテイリング株式会社)では、呉服部、外商部、経営企画部、人事部を経験。卒業後も同窓会支部設立の発起人になるなど、様々な形で開学者天野貞祐先生の託された思いを紡いできた。

天野先生からの辞令「学友会連合委員長」

My memories at Dokkyo

第一回大学祭開催
入学当初、学内には様々なサークルや同好会が作られ、それらのリーダーが集まって学生団体を作ろうという動きが出てきていた。他からの強い要望で、学友会設立に本格的に参画することになった私は、全学一体・唯一の組織団体「学友会」を組織すべく、大学教職員の協力を求め、会則の原案を作成し、審議を続けた。会長は学長、文化・体育・総務の各部長は大学教職員とするこの組織のあり方は、「大学は学問を通じて人間形成をする場である」という獨協大学理念の考えを礎としてつくられた他には類を見ない特異なものであった。
1964年12月7日晴れて学友会が成立。竣工式を終えたばかりの真新しい体育館で学友会発会式が、執り行われた。学友会会長である天野先生からも、『私は諸君を同志として、この獨協大学という教育共同体を構成し、これを発展させてゆきたい。その教育協同体というものが、学友会の成立によって具体化してきたということを喜ばしく思う』とのお言葉をいただいた。天野先生からいただいた辞令は「学友会連合委員長」。天野先生の薫陶を得ると共に獨協大学にこの先を託し、入学をした自身にとってこの上ない喜びであった。
獨協大学初の大学祭は、1965年10月29日(前夜祭)、11月30日、31日、11月1日の計4日間で行われた。最初の実行委員長として企画・運営を行ったが、創生期におけるあらゆる活動は、先達も、金も、何も無い。手探り・手作りに近い波乱に富んだもので、一部では強引と思われることも行ったが、これこそが創成期の組織形成に携わることができた者でしか体感することができない、唯一無二の貴重な体験となった。

My story

横山さんの歩み
入学式:高い志をもって上京
入学式は 4 月 26 日、学園の本拠地である獨協目白の講堂で行われた。入学生は610名。入学した年は東京オリンピックの開催された年でもあり、オリンピックの開会式で国立競技場の雲一つ無い青空にジェット機が五輪マークを描いた。それを草加のアパートの窓から感動をもって見たことを今でもよく覚えている。
在学中:新聞学会に入部
当時は学生が獨協大学新聞を作り 一部10 円で販売。内容は大学のトップニュース・時事問題・社会問題・履修案内等々・サークル活動紹介・芸術・草加探訪・文化など、概ね8 面構成の本格的な中身の濃い新聞だった。
在学中:獨協大学大学祭第一回
大学2年の秋、大学祭最初の実行委員長として企画・運営を行った。
就職:大丸に入社
初任地は大丸「神戸店」にて呉服部の売り場を4年半経験。
同窓会のネットワーク拡充に向けて…
同窓会、学友会などの中核組織が、これからの50 年「新たな価値の創出」に向け、獨協大学と共に歩み、次なる時を迎えられることを切望している。

My Career Path

キャリアパス

一期の入学者610名に対し、卒業できた者は309名。「入るは易しく、出るは難し」との教育方針そのものに、出席率、成績等でふるいに掛けられた。就職活動については、全くの知識がなく当時は指定校制度で、新設校としてその壁を超えることは大変ハードルが高いものであったが、天野先生、本位田教授の後押しもあり、大丸に就職。最初に配属された神戸店では、4年半呉服部の売り場を経験した。1955年、阪神淡路大震災時の影響で神戸店は7階建ての本館が損壊、売り場面積の三分の二を失う。震災当時、梅田店の人事部に在籍していた私は、働き場を失った従業員の雇用継続をするため、主に梅田店にて受け入れを実施、被災者生活支援等々を担当した。約2年をかけ神戸店は、本館を建て替え、新店舗は地上十階、地下地下二階、震災前とほぼ同じ売り場面積で、グランドオープンを果たし、多くの従業員を神戸店に帰すことができた。

Message for you

獨協生へのメッセージ
卒業後、4 代目の柳原同窓会長から、支部を設立したいと相談があった。当初は、北海道・東北・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州等というくくりでスタート。支部設立当初は、現在の「補助金制度」も無く、参加予定者のキャンセルが発生すると、支部でその穴埋めをしなければならなく、主催者が被るケースもあった。その後、主催者リスク軽減のために支部運営に対する補助金制度が実施されることになり、各支部とも、安心して、独自性豊かな活動を計画することができるようになった。今では、国内外の30支部で、世代・地域をこえた獨協ファミリーの絆を深める活動が行なわれている。工夫の下に築きあげられてきた同窓会や学友会の中核組織であるが、これから、「新たな価値の創出」に向け、獨協大学と共に歩み、次なる時を迎えられることを切望している。
(取材:関根優子 / 動画:高木大介)
横山さんのインタビュー動画は獨協大学同窓会公式チャンネルでご覧になれます。

前編:https://youtu.be/XYe2jTLRbo4

後編:https://www.youtube.com/watch?v=AYqxZonmwVQ&t=16s

文中の記載内容はすべて取材当時のものです。