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ドラマ日記、ゼミ、就職先…すべての道は脚本家へ続く!?

獨協人登場2018.07.01
ドラマ日記、ゼミ、就職先…すべての道は脚本家へ続く!?


ドラマ日記、ゼミ、就職先…
すべての道は脚本家へ続く!?

My memories at Dokkyo
脚本家になりたい!がゼミの志望動機

子供のころからテレビドラマが大好きで、「いつかドラマを作る人になりたいなぁと思っていました」という徳永さん。当時放送されていた『101回目のプロポーズ』や『東 京ラブストーリー』などのトレンディードラマを見て、ドラマから学んだことや感想などを「ドラマ日記」に書いて いたという。そんなドラマ大好き少年が、本気で脚本家を 目指そうと思ったのは20歳のとき。大学に通いながら脚本 家のスクールに通い、ゼミは刑事事件を学ぶ安部哲夫ゼミ に入った。 卒業後は、総合人材会社『インテリジェンス(現 テンプスタッフ)』へ就職。すべては、脚本家になるための選択だった。「ゼミの面接では、『将来は脚本家になりたい。そして、リ アルな刑事ドラマを書いてみたい』と志望動機を話しました。すると、教授が事件の一例を出し、『こういう事件が起こったらどうする?』と質問をされたんです。そこで、即興で物語を作って話したら、『おもしろそうだな』と言ってくださって合格しました(笑)。ゼミで勉強したことは、事件ものを書くときにとても役立っています。また、サラリーマンの物語を書くこともあると思い、就職先はいろいろな会社を見られる総合人材会社を選びました。組織の仕組みや人間関係を知ることができたので、大正解でした」


My story
徳永さんの歩み

    
「ドラマ日記」

子供のころからテレビドラマが大好きで、当時放送されていた『101回目のプロポーズ』や『東京ラブストーリー』などのトレンディードラマを見て、ド ラマから学んだことや感想などを「ドラマ日記」に書いていた。

    
在学中:ゼミの面接では、『将来は脚本家で刑事ドラマを書いてみたい…』

すると教授が事件の一例を出し、『こういう事件が起 こったらどうする?』と質問され、即興で物語を作って話したら、『おもしろそうだな』と言われ合格。ゼミで勉強したことは、事件ものを書くときにとても役立っている。

    
就職:サラリー マンの物語のために総合人材会社へ

サラリーマンの物語を書くこともあると思い、就職先はいろいろな会社を見られる総合人材会社を選んだ。
組織の仕組みや人間関係を知ることができたので、大正解!

    
脚本家デビュー

サラリーマンを続けながらドラマの企画を制作会社に売り込み始める。
初めて採用されたのが『電車男』で、通勤電車の中で読んでいたフリーペーパーに小さく載っていた記事を見てひらめいた。

    
現在

映画の脚本にも挑戦!2019年2月22日公開の『翔んで埼玉』が映画での初仕事だ。
今後は、連続ドラマをベースに映画をもっと書いていきたい。

 

My Career Path
キャリアパス


そんな中、徳永さんにチャンスが訪れる。ドラマの脚本家が書けなくなったのだ。
「その時、僕ががんばっているのを見たプロデューサーが、『じゃあ、コイツに1本任せよう』と言ってくれて、デビューすることができました」それが『電車男』の第6話。28歳だった。
だが、同時に 脚本家の厳しい世界を突きつけられた瞬間でもあった。「書けないということは、代わりに違う作家が入って書くわけで、クビということ。こうやって仕事を取られてしまう勝負の世界なんだと学びました。だから、ちょっとでも書けないと、ほかの作家が入ってくるんじゃないか、次の仕事はないんじゃないかと常に恐怖心を持っています」
7年間勤めた会社を退職し、脚本家として独立した徳永さんは、さまざまな作品を意欲的に手がけていく。そんな徳永さんにとって、節目となる作品を聞くと、2本のドラマの名前が挙がった。
1本目は、『BOSS』(2ndシーズン)。アメリカ研修帰りの女性キャリア(天海祐希)と個性的な部下たちの活躍を描く刑事ドラマだ。「これは、構成の組み立て方から物語の緻密な計算など、事件ものの書き方を学んだ作品でした。当時は、まだデビューして間もなくて僕の実力が足りなかったせいもあり、書いては打ち合わせしてその場で書き直し、また打ち合わせして書き直し…気づくと翌日の昼くらいだったこともありました。たった2話分でしたが、すごく大変だった思い出がありま す。でも、そのおかげで仕事の幅がグッと膨らみました」
もう1本は、『海の上の診療所』。瀬戸内海の無医島を巡る病院船にやってきた若き医師(松田翔太)の活躍と恋を 描くヒューマンラブストーリーだ。

 

Future goals
今後の目標

今年は、映画の脚本にも挑戦した。来年2月22日公開予定の『翔んで埼玉』という魔夜峰央(まやみねお)氏のコミックが原作のコメディーだ。
「ドラマは、企画が決まったらすぐ走り出すので瞬発力勝負ですが、映画は2時間くらいの作品に年単位で時間を費やします。『翔んで埼玉』は、30回くらい書き直しました。獨協の地元の〝草加せんべい〟も出しています。ぜひ見てください(笑)」
今後は、連続ドラマをベースに映画をもっと書きたいと いう。「僕は、連続ドラマを見て、家族って何だろう、愛って何だ ろう、失恋したときはどう立ち直るのかなど、いろいろなことを教わった気がします。だから、ドラマは書き続けたいですね。そして、じっくり映画も作っていきたい。プロデューサーや監督あっての脚本家ですから、だれと組むかで全然違う作品になるし、僕の気づかないところを引き出してくれます。そこで僕がちゃんとパフォーマンスを出していれば、必ずまた声をかけてくれる、そう思いながらお仕事をさせていただいています」
〝人間の弱さ〟を描きたいと語る徳永さん。それは、どんなジャンルにも共通する要素だからだという。挫折も喜びも経験してきたからこそ、心の機微を表現できるのだろう。 これから、どんな世界を見せてくれるのか。期待は膨らむばかりだ。

(2018.7 取材:出口恭子/写真・動画:高木大介)

Message for you
獨協生へのメッセージ
夢はなかなか叶わないし、悩んだり迷ったりすることもあります。
でも、夢を追うことは絶対的な力になってくれます。
僕は、脚本家っていう夢と出合って、それに向かって走ることができたんですけど、その間にもいろいろやりたいことないのかなって思ったこともありますし、ちょっと寄り道をした時期もあります。
ただ最終的に夢を追い続けるという姿勢だけは貫いていたので、そうすると最終的にやりたいものにたどり着くと思うんですよね。
だから、常に夢に向かって追い続けて、それがダメだったらまた違う夢を見つけて、ただ夢に向かってまっすぐに走って行けば、いつか何かしらの夢が叶うんじゃないかなと思うので、がんばってもらいたいと思います。

徳永さんのインタビュー動画は獨協大学同窓会 公式チャンネルでご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jlrj0G2AmoA

文中の記載内容はすべて取材当時のものです。