20周年記念講演会
3月4日、岩手県立不来方高等学校において開催しました。
不来方高校は、外国語系、芸術学系、体育学系などの教育課程を有し、特色のある教育を行っていること、獨協大学主催の全国高校生ドイツ語スピーチコンテストにおいては、優秀賞2回、入賞5回の実績を持っていることなどから、講演会の開催についてお願いしたものであります。
また、音楽などの部門においても素晴らしい実績を持ち、全国的に有名な高校であります。
最近では、第89回選抜高等学校野球大会に21世紀枠で選出され、部員10人で戦い抜いてきたことで有名になった学校です。
ここでちょっと、歴史のお話ですが、皆様は「不来方」を読めますでしょうか。
「不来方」は「こずかた」と読みますが、これは盛岡と呼ばれる以前の名称で、神様が人里を荒らす鬼を捕らえた時に、ここに二度と来ないことを約束させて「岩に手形を押させた」ことが岩手になり、「二度と来ない方向」の意味から「不来方(こずかた)」と呼ばれるようになったと伝えられております。
さて、いよいよ開会です。
出席者は、講師の麻生子八咫さん、能登慶和さん、不来方高校の外国語系の1年生、2年生80名、校長先生、担当の先生方、そして本部から星副会長、岩手県の同窓会員と家族は13名です。
挨拶は、同窓会本部から出席の星副会長です。
獨協大学及び同窓会の概要と入試の状況などを紹介し、これからの進路に参考になるお話でした。
麻生子八咫さん(活動写真弁士)の「My adventurous life ー 私の冒険人生」です。
10歳で活弁士としてデビューし、両親とも獨協の同窓生であることから、自分の進路を決めたこと。
学生時代にプラネタリウムと出会い、そこからいろいろな人との繋がりが生まれたこと。
カナダやアメリカへ留学したことやさまざまなイベントに取り組んだことなどから、学問でも生き方でも自分から積極的に行動することが大事ということを話されました。
高校生の、これからの生き方に参考になる、有意義なお話でした。
英語と日本語で、チャップリンの「冒険」を上映しました。
無声映画や活動弁士、そしてチャップリンも知らないような世代の生徒たちでしたが、皆んな楽しそうに鑑賞していました。
能登慶和さん(獨協医科大学 基本医学 語学・人文教育部門 講師)の「外国語を学ぶ意義」です。
能登さんは、不来方高校、獨協大学の卒業生で、現在は上記の職以外に、都立高校などでドイツ語を教えていらっしゃいます。
ご自身の高校生活を振り返りながら、現在の不来方高校の周辺環境が大きく様変わりした様子や大学進学の際の体験などを話されました。
お父様も獨協の同窓生で、岩手大学などでドイツ語を教えていらっしゃいましたので、その影響でドイツ語を勉強し獨協に入られたとのことでした。
また、ドイツとの出会い、ドイツ語の起源やドイツ語、英語、オランダ語の単語の比較など、「PPAP」を織り交ぜた、楽しく分かり易いお話でした。
外国語を学ぶ意義について、さまざまな観点からその重要性や学習方法を解説されました。
また、外国の生活や文化などに触れることによって、視野の拡大を図ることができることなど、これから外国語を学ぶ生徒たちにとって、大いに参考になるお話でした。
今回の講演は、常日頃接することがない分野の内容で、目新しく、新鮮で、興味深いものでした。
最後に、この事業の実施に当たり、快くお引き受け頂きました校長先生、担当の先生方、そして講師のお二人に心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。