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卒業式祝辞

卒業生の皆様おめでとうございます。
ご父母の皆様並びに関係各位の皆様本日は誠におめでとうございます。

学生諸君はもとより、ご父母の皆様並びに関係各位の皆々様におかれましては、お喜びもひとしおではないかと推察いたします。卒業生の組織団体である同窓会を代表いたしまして一言ご挨拶申し上げます。

初代学長の天野先生は、「社会で活躍できる人間」を育成することを大学に託し、心血を注がれました。

さてみなさんは十分に社会で活躍できる人材に育ったでしょうか。学生諸君の大半の方は、これから社会人として新たな人生を歩まれるわけですが、期待と不安が入り混じった複雑な心境が偽らざる気持ちではないかと思います。そこで、社会人の先輩として、みなさんの気持ちを少しでも和らげるために、社会人としてのスタート切るためのヒントを差し上げたいと思います。

みなさんは十人十色という言葉をご存知だろうと思いますが、人は一人として同じ人間はいません。一人、一人違う色を持っています。そこで、早く自分の色、自分のカラーを見つけることです。若いころ会社のセミナーで聞いた話ですが、人はそれぞれ行動・思考・感情のパターンがあり、それぞれ自分の安心領域というものを持っているそうです。そこに居ると最も安心感がある、どんな仕事をしている自分が最も能力を発揮できるのか、楽しいのか、これも自分のカラーのひとつだと思います。他人のまねではなく、自分独自のものです、早く自分のカラーを見つけてください。そこからcreativity 創造性を見出すことができます。

二つ目は、今を大切にすることです。

将来の夢を見ることは決して悪いことではありませんが、夢を夢見て居るだけでは叶うことはできません。今自分に与えられた課題はなんなのか、今自分に何が出来るのか、を本気になって取り組むことです。中途半端に、あるいは適当にやったのでは意味がありません、日々出来ることに真剣に取り組む、その積み重ねが10年後、20年後の自分の姿を見ることになります。中途半端では夢等叶いません。

最後はリーダーシップを発揮しろ、ということです。しかし、社会人1年生にいきなり出来る事ではありません。そこでまず最初にやることは何かというと、他人よりも目立つということです。

目立つといっても何でもいいわけではありません。私ごとですが、そのために、私がしたことは、会議のときなどにとにかく発言することです。自分が何をどう考えているのか、を発表する場として捉えていました。内容が間違っていようが合っていようがどうでもよいのです。そうすると中には先輩から思わぬ貴重な意見や情報を入手することがあります。会社というのは学校の時のように、こちらが黙っていても先生が教えてくれる、というような場所ではありません。こちらから何かを発信しない限り何も返ってきません。
少し時間が経ち、慣れてきたら、今度は、会議のときに、必ず、NO、と言ってください。それだけを聞くと簡単そうに思いますがこれが結構大変です。ただ、NO,といったのでは誰も自分の意見など聞いてくれません。あいつやる気がない、で終わってしまいます。

そこで、これこれの阻害要因があるので、やりたくてもできません、というような言い方をします。その阻害要因が課題の本質の的を得ている場合も多々あるわけです。なぜならほかの人よりも課題に関し時間を費やし、考えているので、ほかの人よりも気の利いた意見を出すことができるからです。

これの繰り返しで、随分失敗もしましたが、徐々に周りの人が意見を聞いてくれたり、意見を求められたりもするようになります。こうなればしめたものです。ほぼリーダーシップを発揮するための準備はできているといって良いでしょう。

しかし、実際部下が一人でも二人でもでき、本当のリーダーになったら、全く違った接し方、考え方が必要になります。そのことに関しては、また別の機会にお話が出来ればしたいと思います。

未知の世界に歩み出そうとしている皆さんの少しでもお役に立てれば先輩として光栄に思います。

本日は、ご卒業誠におめでとうございます。

一般社団法人 獨協大学同窓会
会長 岩崎 賢三

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