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平成29年度卒業式祝辞

卒業生の皆さん、ご卒業まことにおめでとうございます。
ご家族、ならびに関係者の皆様には、心よりお慶びを申し上げます。
一般社団法人獨協大学同窓会を代表して、祝辞を申し上げます。

獨協大学同窓会は、同窓生の相互交流・親睦をはかり、母校発展の応援をする目的で、1968年3月に設立し、今年で50周年を迎えます。
これもひとえに、歴代の学長はじめとする関係者の皆様のお力添えによるものと、心より感謝しております。

50周年を迎えるにあたり、感謝の気持ちを込めて、北庭(ほくてい)に時計台を寄贈させていただきます。
学生とともに時を刻み、母校の発展していく姿を見守り続け、また、記念写真撮影スポットとしても長く愛され、記憶に残るモニュメントになれば、幸いです。

さて、私は、47年前の1971年卒業の4期生であります。
皆さんにとってはモノクロ写真の時代に過ぎないでしょうが、「大学は学問を通じての人間形成の場である」という建学の精神のもと、学問と向き合った、いわば同じDNAを持った仲間です。

初代学長の天野先生は、「自由とは責任を持つことである。法律とは人が守るべき最低の道徳である。そして気品ある人間たれ。」という講話をされていました。続発する不祥事や事件など、昨今の社会情勢を見聞きするにつけ、いまこそ世代を超えて天野先生の教えを実践すべきと感じています。

人類の発展の中で、技術の進歩が便利さや快適さを与える一方で、抗争や人間疎外の要因を招いてきた歴史もあり、技術の進歩とは、必ずしも人間の幸福につながるものではありません。また、旧来の法体系や既存の各規制条項等を急いで変えないと、日本だけ国際競争に大きく取り残されるといった事態が起こりかねません。

特に、顕著に影響が及ぶと考えられるのは、数年後にEVや自動運転車が主流になると言われている自動車業界です。
理論的にはエンジンルームからエンジンそのものが消え、ハンドルも無くなるという事で、現在の部品の数が3万から半分以下になれば、下請け企業への影響は計り知れません。これまでの価値観や概念では、到底解決できない問題が目白押しとなる見込みです。

このように変化が激しく、迅速な決断を求められる時代だからこそ、私たち獨協人は、大学で学んだ教養力で、物事の本質を見抜いて、流されずに、新たな文明との共生を図りつつ、皆さんの世代で現在の社会の仕組みの矛盾やゆがみを正して欲しいと考えます。

人生は、決して順風満帆な時ばかりではありません。壁にぶつかった時には、共に学んだ友人、お世話になった先生方、そして同窓生との繋がりを思い出してください。仲間を通じて解決のヒントが得られる場合があります。
どうぞ獨協との絆、ご縁を大切にしてください。

最後になりますが、私のモットーはAGM
A=明るく、G=元気に、M=前向きに!の略語であります。
困難に出くわした時も、視点を変えたり、前向きにとらえることで、おのずと道が開けてくるものです。
この言葉を皆さんに贈り、前途洋々たる門出を心からお祝い申し上げます。

平成30年3月20日
一般社団法人 獨協大学同窓会
会長 須藤 明弘

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