会報136号より 点描 「会報発行の使命と責任」
同窓会からのお知らせ2023.05.01
この会報が出た5 月末には日本で最も長い歴史を持つ週刊誌『週刊朝日』が休刊になるという◆かつて数十万部以上の部数を競い合って報道メディアを牽引した新聞社系ジャーナリズムの凋落に寂しさを感じる方も多いと思う◆かつての通勤通学の車内では週刊誌の中吊り広告が賑やかで、雑誌や新聞を手にする人も多かったが、今や誰もがスマホの画面を凝視している状態である◆人々の意識や感覚の変化に加えてネットメディアの台頭、さらにスマホの普及で世の中にはさまざまな情報が溢れ、もはや情報や知識にお金を払う感覚は希薄になっていると云われている◆同窓会でも「Web サイトがあれば会報はいらない」という意見もあることは事実だが、だからこそ敢えてこの同窓生専用で独自の媒体の持つ意味と向き合い方をあらためて自覚したい◆誰もがいつでも無料で見られるネットと異なり、貴重な会報が同窓生名簿を通じて定期的に届くということによる母校愛の形成や帰属意識の高揚も大切な要素だろう◆往時は100 万部以上の発行部数を誇った『週刊朝日』も現在は公称７万部/ 実売は4 万数千部といわれる◆この同窓会報がそれとほぼ同規模で同窓生に毎年二回、継続してお届け出来ていることを考えると、あらためて会報発行の役割が持つ使命と関わる責任の重さを嚙み締めざるを得ない（TD）
